試作経過#1<【1/150】ストラクチャーペーパーキット>
次回は完成画像を、と予告しておきながら未だ完全な完成には至らずでごめんなさい。
モデルモチーフは秩父鉄道の上長瀞駅。
長瀞観光の拠点駅として、秩父では珍しいタイプの大型駅で広い駅前スペースとも相まって威容を誇っています。
一部ブロック積み装飾の外壁、多段屋根、団体改札口など見どころも多く魅力ある駅舎です。
ホーム屋根との接続箇所など特徴的なので、ホーム屋根を完全オミットとするのはもったいないけど、屋根全部をモデル化すると全長が長くなり過ぎる。
そこでアレンジして、屋根を両支持柱の山型から、片支持のハーフタイプとして建屋部分相当のみ再現し全長を抑えました。
このアレンジ箇所に関して、「実際の山型のホーム屋根がいい」という意見も内輪ではありましたが、最初からフルサイズで作ると全長が長くなり過ぎてメール便で発送できるサイズを超えてしまい、それでなくとも多い部品点数もさらに膨大になってしまいます。
あまりに長い部品は取り付けも難しくなりますので、分割したり追加パーツとして実現できないか検討をしてみました。
当初の目論見としては“通常版キット”+“拡張屋根キット”=フルサイズとなり、ユーザーさんのお好みでお選びいただく構成でした。
ところが試作してみると
▲左が駅舎部分“通常版キット”、右が“拡張屋根キット”の試作品
▲組み合わせることで山型の屋根が完成する筈でした。
問題点:
1)拡張屋根パートは全長が長く接地する建屋がないので、ベースの強度が不足気味で歪みや撓みが発生しやすい。
メール便発送可能なサイズでパーツ分割すると尚更強度が不足する。
2)ハーフタイプの屋根を向かい合わせで山型とする構成は、接合部の組み立て精度が非常にシビアになり難易度が爆上がり。
検討の結果:確実な方法を採っていろいろ諦める・・・
1)に関しては拡張屋根パート部分も含めベースを一体化。
専用部品化し強度を確保することで解決したものの、メール便での発送サイズには収まらず。
2)ここも専用パーツとし、最初から山型の屋根とすることで組み立てやすく見栄えも良くなる。
ということで、結局製品自体のラインナップを“通常版キット”と“フルサイズキット”の2種類にすることになりました。
駅舎自体の雰囲気や組み立て、コレクションを楽しんだり自作のジオラマやレイアウトへの組み込みには“通常版キット”を
ホーム屋根全体まで含めた再現をお望みの方には“フルサイズキット”をどうぞ、となりました。
“フルサイズキット”にはホーム待合室建屋も付属します。
フルサイズ版は製作の時間や手間も掛かり需要もごく少ないと思われますので、予約受注分のみ製作の直販限定扱いとなる予定ですが詳細は決まり次第ご案内させていただきます。
部品点数は“通常版キット”で330前後、“フルサイズキット”で450余りと駅舎シリーズでは最大となる構成となっています。
これまででシリーズ最大の西桐生や曽根田で255ですから、如何に多いかお判りいただけると思います。