切妻車見本< Zug1/80スケール伊豆急シリーズ >
続いて切妻車の試組の模様です。
切り継ぎパーツはご自身で考えて工夫していただくことがいろいろ必要ですので、スペースの都合もありますが取説にはあまり詳しく書いてありません。
あくまであれば便利程度の素材であることをご了承いただいた上でご利用ください。
※ちなみにCセットでなくAセットと組み合わせで使えるか?というお問い合わせを頂くことがありますが、Aセットですとベースが折妻車となるので屋根の長さが足りなくなります。埋めたり切り継ぎで屋根を延長、というのはかなり面倒で現実的ではないと思います。
▲中間車の側板を切り取ります マーキングは現物あわせで目印にマジックで描いてみました
▲両側面で片方はカッター、片方はレザーソーで試しに切り落としてみました。レザーソーは刃の厚さ分だけなくなってしまうので、サロハのように「切り落とした側板を逆向きにして再度取り付ける」場合はカッターの方が良いかもしれません。
Pカッターでも使いようによっては上手くできるかも。
なんと手持ちのNゲージ用のマイターボックスにはこの側板大きすぎて入りませんでした。
考えてみたら1/80プラの側板切り継ぎなんてやったことなかった・・・
▲接着剤でくっつけてみました。上の方は耐水ペーパーの上で接合面をきれいにしようと無神経にゴリゴリやったら削りすぎてラインが乱れてしまいました。
瞬間接着剤を流したら埋まりましたが、下地塗装しないと隙間があるように見えますね。
ちょうど接合部分には号車札受がありますが、作業面を考えて削り落としてしまいました。代わりにエッチングにある号車札受を後ほど貼り付けることにします。
▲前面部分には手すりなどの穴を開けます。裏側の取り付けリブがありませんので位置決めは丁寧にお願いします。
ジャンパやワイパーの穴位置マーキングもありませんので、他の車両や妻面を参考に穴を開けてください。
ジャンパはこの前面に付くのはクハ161の1両だけなので、161を組まない限りは必要ありません。
▲他の車両と同様に箱組みしますが、この付録パーツは所謂サービスパーツなので使用にはいろいろ工夫しないといけません。
一番の問題は運転台の処理で、運転台のない中間車ベースなので、利用するCセット床板には運転台仕切りや運転台を取り付ける穴位置ガイドがありません。
位置を決めて穴を開ける必要があります。
また、床板止めの位置もそのままだと運転台、テールライトと干渉するので、床板止めの位置を後方へ移設するか、運転台の干渉する両脇の部分をカットするなど必要となります。
床板をはめる段階で運転台仕切りが切り継ぎパーツの裏のリブに引っかかるので、切り継ぎ側面の裏リブは予め削り落としてしまった方が楽ですね。
乗務員扉脇の手すりは線材をカットして瞬間接着剤などで貼り付けてください。
▲エッチング以外のプラ部品を組んだ状態 #600の荒目の耐水ペーパーで接合面を均した程度です。
ライトのクリアパーツは高運車用のものを取り付け角度を調整しながら接着(サンプル用の為仮接着)しました。
前面窓ガラスはキット部品はHゴム表現があり(切妻車はHゴムなし)、サイズも違うので使えません。側窓同様セル材を裏から貼って表現してください。
メタル製改造パーツとしての開発品を急遽プラ金型へ無理矢理押し込んでもらったという成り立ちなので、ユーザーさんにはいろいろ考えたり加工したりを要求してしまうパーツですが(要は手間は多少かかります)、出来上がりの切妻車の存在感は結構なものであると思います。
中間車から4両が改造され最後の時期までそのうちの2両が稼動、最後の列車にもクモハ129が使われるなど晩年の100系を代表するタイプでもあるといえます。
是非挑戦してみてください。